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Channel: うつぼ の 不可逆的(裏)ぶろぐ
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セルゲイ・ポルーニン【ホワイトクロウ】#2 時代背景丨THE WHITE CROW

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セルゲイ・ポルーニン【ホワイトクロウ】#2 時代背景丨THE WHITE CROW


▼新宿武蔵野館のボード
おしゃれなレトロ感のあるとても居心地のいいミニシアターだった!(視聴2回目)ww




==ネタバレ満載のぶつ切れ感想メモ==
(文中のセリフはおぼろげな記憶を元にしたニュアンス。誤謬が入ってる前提で!)


前記事#1ヌレエフからのつづき

■『ホワイトクロウ』の時代背景

○レニングラード時代のサロン

ヌレエフが知識人が集まる家庭的なサロンを訪れるシーンがある。バレエ学校の卒業パーティーでレンブラントの話で盛り上がった女性に誘われたのだ。そこで科学者である女性の兄とレンブラントの作品の美しさと醜さについての話をする。

このシーンで注目したいのは兄のセリフ。「今は良い時代だ。悲惨な時代もあったがソ連はアメリカに追いついた、抜き去ったと」。(ニュアンス)。このセリフは当時のソ連の社会背景を説明している。

○当時のソ連の社会背景

1953年スターリンの没後フルシチョフが最高指導者となったソ連は強権的抑圧的な体制を緩和し、言論の統制も緩められた。アメリカに「スプートニク・ショック」をもたらした1957年人工衛星スプートニクの打ち上げや1961年4月ガガーリンの有人宇宙飛行の成功は核兵器開発でアメリカに遅れをとっていたソ連に自信を与えた。

THE WHITE CROWにまつわる年表

~ヌレエフの周辺人物の動向や映画など~

歴史的事実より個人的に気になったこと
(ヌレエフ・プーシキン、バリシニコフ、マカロワ、ソロヴィヨフ)を優先したので偏向ぎみw





■表現者としての選択


このようにヌレエフが亡命をした時代のソ連は崩壊間近で困窮した状態にあったのでなく、むしろ勢いを増している時期であった。

ソビエト国民が「勝ち組」気分に浸っている中で起きたヌレエフの亡命は上昇機運が高まっていたソ連に冷水を浴びせるような事件だった。

しかし、ここで重要なのはイデオロギーの対決ではない。映画の焦点はあくまでヌレエフ個人に絞られている。

強大国家の道を押し進めているソ連の(もと)にいればヌレエフは「芸術家としての地位」は保証されていたはずだ。だがヌレエフはその安定したポジションを捨てて亡命を選んだということにこのシーンの焦点がある。

そして『ホワイトクロウ』はソビエト崩壊1991年から27年後に制作されているので、この時代背景を共通認識とするためにこのカットを入れたんでしょうね。





ついでに

冷戦時代のバレエダンサーの亡命を扱った映画(前記事と重複あり)

○1981「愛と哀しみのボレロ」


主演の一人:ジョルジュ・ドン
(1961年亡命のルドルフ・ヌレエフがモデル)
※『愛と哀しみのボレロ』は4つのストーリーからなっている

○1985『ホワイトナイツ』(アメリカ)


主演:ミハイル・バリシニコフ
バリシニコフはヌレエフと同じプーシキンに師事し、1974年カナダ公演中に西側に亡命したソ連出身のバレエダンサー

亡命した本人主演の映画だが、ドキュメンタリーではないオリジナルストーリー。亡命したダンサーが飛行機事故で亡命した国に不時着したところから始まる亡命後のアフターストーリー。ロスオリンピック直後のアメリカが浮かれていた時代に公開された。(ソビエトを始めとする共産圏はロスオリンピック不参加)

ちなみにバリシニコフは『愛と喝采の日々(The Turning Point)』(1977)などにも多数出演していてますよね。




○2015『DANCE TO FREEDOM』(BBC・イギリス)


ルドルフ・ヌレエフドキュメンタリー映画


○2018『ホワイトクロウ』(アメリカ)


主演:オレグ・イヴェンコ
セルゲイ・ポルーニン





さらっと書くつもりだったのが
なんだか知らないけど、
真面目に書きすぎて全然 終わらない

この調子だと200記事いっちゃう~、
(卒論かよ!)
いや、それ無駄やし・・
あと2記事ぐらいでおさめたい。

いや、終わらせよう!




grazie

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