the GazettE【DOGMA】#7 WASTELAND /One's 歌詞解釈

■タイトル
Wasteland 荒廃

語義：WASTELAND（英語）
荒れ地、不毛の地、(知的・精神的に)不毛の生活、「荒れ地」

原題「Wasteland」は[-land（場所・国・土地）]がついているので、荒れ地、不毛の土地となるが、DOGMAのタイトル訳を二文字にそろえたいのと、精神的に堕したイメージを持たせないので「荒廃」を当てる

■題材/モチーフ

●ソーシャルウォリアーズ

「ネットが法を裁ける時代を歌詞にしています」
（RUKI）GiGS

英語のスラングでいう「ソーシャル・ジャスティス・ウォーリアー」が正義という大義名分で個人を集中攻撃して炎上させる非生産的なSNSのタイムラインを「WASTELLAND（荒廃した時空）」に例えている。



■背景/バックボーン

○SNSアクティブユーザーの増加

ガラケーからスマートフォンが増加するのと並行してツイッターなどのSNSの登録者数が増加している。
「エゴサ」という言葉が広く知れ渡ったのもこの時期。ネットにうといと言われる層もフォローするだけでなく、検索機能を習得するなど利用の仕方が変わりはじめた。

○ネット利用の多様化とトラブルの増加

検索機能など利用の仕方が濃密になることでユーザー同士がよくも悪くも交流する頻度が増え、それにより軋轢が生じることも増えた。
ネットスキルの向上とともにSNSの負の側面が浮かび上がることになった

※今の時点（2017）は　スマホの普及が進んでユーザーもネットトラブルに慣れてきたので、アルバムリリースの2015年がこの手のトラブルのピークだったと言えるのかもしれない。




■ざっくり解釈

顔が見えないネットを隠れみのにして暴走するネット民たちが芸能人や政治家などかつて手が届かなかった存在に直接暴言を吐き散らす。（クソリプ）
ちょっとした失言の揚げ足を取って、あたかも自分が正義のミカタだという体でSNSで暴れまわる。
擁護する側も攻撃する側もヒートアップし、炎上対象を食いつぶしてはまた次の獲物に移り変わっていく
エゴとエゴをぶつけ合うSNSはなにも生み出すことなく時間を無駄に消費していく不毛の場所に成り果てている。


▼歌詞の特徴

「神」「摂理」「使徒」「凶徒」について

１）これらの言葉を組み合わせることにより複合的な意味を生じさせている。

たとえば「凶徒」「使徒」が同じものを指し、この二語をあわせることで「正義面をした狂った輩」を意味をなす。（天才かよ）

２）元は宗教的意味合いを含む言葉であるが、日頃の作詞者の言動からエヴァンゲリオンを思い出さざるを得ない。

■雑感

アルバムリリースの2015年当時はステマや炎上商法が社会現象として多く取り上げられていた。

最近では多くの人がSNSずれしてきたせいか、違う形の歪みが生じつつある。

裏の裏をかくフェイクニュースがあふれ、どの情報が正しいのかわかりにくい。

経験値が浅いとはじめに触れた情報が基準となってしまい、誤認に誤認を重ねていってしまう状況を多く目にする

SNSは上手く運用すれば楽しく、有益な情報もこともいろいろ発信されているのに違いない。が、正直情報に踊らされていることに疲れを感じつつある今日このごろ。


相互につながりたがるのに、相手を理解しようとしない不毛の時間こそが現代の荒地＝Wasteland

頑なにSNSを利用しない人の姿勢も結果的に正しいのかもしれない。

なにが大切だったのか、もう一度ゆっくり考え直したい感

■語彙その他

▼神
芸能人や政治家、警察などSNSが普及する以前なら物言うことができなかった権威ある人物・団体や人気のある有名人など（参照：BARKSインタビュー）

▼時が堕ちる
時が堕ちる＝堕落した時間 → 無駄な時間

▼真と成る罪深き戯れ言

戯れ言＝なにげないツイートが真受けされ集中砲火を浴びる

ダブルミーニング[真]
　１）真となる＝（軽い冗談で言った言葉が）真受けされ
　２）英語のSIN（罪）の掛詞


▼禁断と馴れ合う随意性

自分たちの禁断行為については　勝手な理由こじつけ互いに黙認し合う

馴れ合い（なれあい）
利害を共にする同士が結託して、通常取るべきとされる手続きを踏まず、暗黙の合意の元に意思決定を行うことを指す。

随意性（ずいいせい）
制限などが無い性質、または身体の一部などにいて思いのままに動かすことができるような状態、などの意味で使われる表現。


▼縺れる闇（もつれる闇）
顔が見えない状態をよいことに自分勝手な自己主張を応酬しあうSNS
※炎上商法、ステマ、フェイクニュース

▼蜷局巻く つがいの佞悪

蜷局巻く→へび　つがいの蛇→ウロボロス
　→お互いの尻尾を噛み合う蛇
　→無限ループ"

佞悪/醜穢
　佞悪　ねいあく - ［名・形動］心の曲がっていること。また、そのさま

▼醜穢なる憂世
醜穢　しゅうわい[名・形動］みにくくけがらわしいこと。また、そのさま。しゅうかい。
○憂世-ゆうせいとうきよ
憂世：世の中を憂いえる。心配する

▼つがいの佞悪 /醜穢なる憂世

四字熟語「佞悪醜穢（ねいあくしゅうわい） 」が分割されている

「佞悪醜穢」
　意味： 心が曲がって性質が悪く、醜く汚らわしいこと。
　対義語： 清麗高雅、清廉潔白



GiGS (ギグス) 2015年 10月号/シンコーミュージック

￥価格不明
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『DOGMA』の歌詞　残り何本になるのかな


２年以上かかってるので　把握できてない


今までに書いた記事も　曲を聞く度に

「こっちかな？あっちかな？」と時々変えているので

永遠に終わらない気がしてきた・・


アルバムの全体の結論は　掴んでいるつもりだけど

残りの曲で　結論がひっくり返る可能性だってあるだなぁ



ざっくりやるか　きっちりやるか・・・迷うけど

とことんやったら　なおさら　終わらないので　

ざっくりメモ程度にするしかないんだよなぁ




というより


まともな文章が　書けなくなってるという理由もあるｗｗ


気力・体力・知力が　・・・



grazie